2015年3月7日土曜日

ショーン・エイカー 「幸福と成功の意外な関係」

https://www.ted.com/talks/shawn_achor_the_happy_secret_to_better_work?language=ja#t-3744


禅において「知足」という言葉があります。
際限なく自分の欲求を満たそうとするのではなく、自分の欲望を小さくしていこうというものです。

私は「菜根譚」という古典にある、
花は半開を看、酒は微酔を飲む、この中おおいに佳趣あり」という言葉が好きです。

勿論、人によっては、自分の欲を狭めることは、小さな目標に向かっていくだけのように思われるのかもしれません。
しかし、このプレゼンを聞いたあとで、この言葉が真実なのか、それとも只の綺麗事なのか、どのように思うのでしょうか。

2015年3月6日金曜日

ケリー・マクゴニガル: ストレスと友達になる方法



日本でも、この方の『スタンフォードの自分を変える教室』が話題になりましたね。

今回、このスピーチについてどう思ったかということは述べません。

はっきり言ってしまえば、このプレゼンの内容は、ただのデータの羅列です。
しかし、この事実を知っていることによる有益性は計り知れません。

TEDは自分のアイディア・発見を伝える場ですが、本当に意味を持ち始めるのは、アイディアを知ってからの行動です。
新しい教育理論、幸福度指数、愛情の考え方などといったものは、実践にこそ意味を持ちますが、このスピーチはとにかく「この事実を知ること」に意味があるのです。

2015年3月4日水曜日

ブライアン・ゴールドマン: 医師も失敗する。そのことを語ってもよいだろうか?

https://www.ted.com/talks/brian_goldman_doctors_make_mistakes_can_we_talk_about_that#t-587223

 「失敗は歓迎すべきものである」という考え方が広がっているようです。失敗した人間を表彰する企業も現れ、そのような類の本も売れるようになっています。成功者のインタビューでは、どのような方法で成功したのかと一緒に、どのような苦労をしたのかということが語られます。
 しかし、世の中には失敗を許されない人々もいます。

 人の命を預かる人間が「失敗は歓迎すべきものである」と手を上げて自信満々に発言した時、人々は何を思うのでしょうか。

 失敗をどのように活かすかという事が耳目を集めている一方で、
 失敗をどのように発表するかということが語られていません。

 世の中に発表されることなく隠されてきた失敗が、どれほどあったのでしょうか。
 
ベネディクトは「菊と刀」の中で、西洋を「罪の文化」、日本を「恥の文化」と見ています。これは一部、事実をついていると思います。

 困難を克服した人間は賞賛されます。自分自身で失敗し、それを克服したのですから。
 しかし、誰かが犯した失敗を他の人間が克服した場合は、何故賞賛されないのでしょう。得たものは前者と、なんら変わりないはずです。
 組織が、社会が、前に進んでいくためには、他人の失敗をも克服することが必要になります。
 しかし「私は失敗しました」と言うことを受けとめる力が、日本にあるかというと、難しいと思ってしまいます。

この動画のスピーカーは、世界で最も失敗を許されない職種の人間です。
たった一人の人間になって、自分の失敗を語る素晴らしいプレゼンです。

2015年3月3日火曜日

バリー・シュワルツ氏が語る、選択のパラドックスについて

https://www.ted.com/talks/barry_schwartz_on_the_paradox_of_choice

 『もやしもん』という漫画の中で農大の樹教授が「選択肢が広がることは素晴らしい」と称えるシーンがありました。
 インターネットでは、沢山の商品の中から自分の好きなものを選べるようになりましたし、様々な種類の娯楽も増えました。昔に比べると本当に便利な世の中になりました。

 しかし、便利にはなりましたが、幸せにはなれたのでしょうか?
 教授の言うように、本当に「選択肢が広がることは素晴らしい」のでしょうか?

 
選択肢が広がることが悪いことだとは言いません。しかし、絶対的に「良いこと」でもないはずです。
Barry Schwartz氏の語る『増えすぎた選択肢がもたらしたもの』、それを理解した上での選択と、そうでない選択は、きっと違うものになるだろうと、私は思います。

2015年3月2日月曜日

Bobby McFerrin:Demonstrates the Power of the Pentatonic Scale

https://www.ted.com/talks/bobby_mcferrin_hacks_your_brain_with_music


記念すべき第一回の投稿に、私はBobby McFerrinのプレゼンを選びました。
 これは厳密にはTEDカンファレンスで発表されたものではありません。更に言えば、プレゼンのシーンですらありません。
 しかし、TEDのビジョンが明確に現れたものでもあります。
 それは広める価値のあるアイディアを紹介するということです。

 この動画は、McFerrinがパフォーマンスをひとつだけ行い、そして席に座って一言話すだけのものです。
 彼が言葉を発するのは数秒です。ですが、その一言の意味するものは、とても重大であり、彼はたった数分のパフォーマンスで、それを実証するのです。
 この意味の解釈は人それぞれです。TEDは、あくまでもアイディアを広める場所であり、問題の答え合わせをする場所ではないのです。
 まさに「TEDらしさ」を感じられる動画だと、私は思っています。

 ビジネスや教育、テクノロジーといったテーマを、練り上げられたプレゼンテーションの中で話すことこそがTEDの姿だという先入観。
 それを壊すところから、このブログを始めていきたいと思います。

蛇足かもしれませんが、英語の分からない方のためにMcFerrinの言葉を、私の意訳ですが、
 「興味深いのは、このパフォーマンスは世界中のどこでだって可能だということだ」

2015年3月1日日曜日

挨拶

このブログは、TEDのレビューを載せる場です。

英語の勉強のため
より沢山の知識を得るため 等々
個人的理由から出発したものではありますが、生まれる影響は個人を超えたものであって欲しいと、思っています。

「Ideas worth for spreading」
このブログがより多くの人が素晴らしいアイディアと出会える場所になりますように。